2011年 05月 17日
きりこについて |
西 加奈子 (著)
きりこがみつけた世の中でいちばん大切なこと。
きりこはぶすな女の子。
人の言葉がわかる、とても賢い黒猫をひろった。
美しいってどういうこと? 生きるってつらいこと?
きりこがみつけた世の中でいちばん大切なこと。
書き下ろし長編小説。
わ! 猫のお話!
しかもさすが西っさん、猫の名前のセンス最高♪
(ラムセス2世ってゆうんです!)
と、喜んだのも束の間…
だんだん読み進むのが辛くなる。
それというのも、きりこの外見についての描写が
あまりにもきついから。
もちろんこれは、後のお話への伏線なのだろうけれど、
あまりにもきつい。
辛い。
それでもなんとか、こつこつと読み進みました。
そして…
最後の最後、ラストの1章。
これがよかった。
このための物語だったのだと言っても過言ではない。
私が今まで思っていたことと、ぴったり符合して
ラムセス2世の言いたいことが、すとんと着地した。
そうだよ、だから猫はすごいんだよ。
それから、最後に、
ラムセス2世が読者に対してお願いをするのだけど、
それはつい先日、私が読んだばかりの本
「猫から出たマコト」(赤瀬川原平 著)が、そっくりそのまま答えになっていました。
なんじゃこのタイミング!
by childrenmammy
| 2011-05-17 23:02
| BOOK